2019年1月26日、私は高知県幡多郡黒潮町を訪れました。

 

この黒潮町は南海トラフの影響による津波高予想が最大34mと発表された土地です。私の住む茨城県大洗町にあの日訪れた津波は最大4m。だからこの数字がいかに途方も無いものかよくわかります。

 

しかし私があの街で見たのは、この予想に悲観するわけでも、自虐に陥るわけでもなくまっすぐに日々を生きる人々の姿勢でした。この力はどこから湧いてくるのだろう? 帰路、私の胸中はその問いでいっぱいでした。

黒潮町の海
黒潮町の海

いまも確たるものはありませんが、一つの答えはあの街がこれまで積み重ねてきた文化の力なのではないかということです。もしあの街にどんな困難が訪れようと、きっとそれが街を守るだろう。そう思わずにいられません。

 

翻って私が生まれた街を想うとき、そのような文化の積み重ねが未だ充分でないことに気づきました。私が生まれた街もかくありたい。どんな困難をも乗り越えられる靭やかさを、可能性として次の世代へ残したい。そう考えたとき、私はこの街にも文化の、生あるものの積み重ねを形にできる土壌と人の輪、そして作品が必要だと考えました。

 

ではまず何から始めようか。大切なのは「楽しい!」「かっこいい!」「面白い!」というシンプルな気持ちです。そこでこの「風にころがるTシャツ展」。冒頭の津波の話に引き寄せて考えれば、大洗町はかつての「被災地」、そして黒潮町はいつか困難が訪れるかもしれない「未災地」です。未災地から被災地へと黒潮にのって文化の連鎖がやってくる。なんだか何かが始まりそうなストーリーじゃないですか。

私の発作的なこの構想にのっていただいた参加者、実に30名。集まった作品は32点。これをもって先日開催された黒潮町の「第31回Tシャツアート展」に参加しました!そして返ってきたTシャツでもって、こんどは私たちの街で、私たちのTシャツ展を開催します。

この企画がどんな未来を迎えるのか今はわかりません。でもひょっとすると、私の生きる街は今よりも強く、靭やかで、かっこよく、面白くなるかもしれません。皆様におかれましては、ぜひこの試みを御覧ください。そして感じ入ることがあれば、ぜひこの輪にご参加ください!

 

発起人 大洗町在住 栗原敬太

発起人:栗原 敬太

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